企業が家具の転倒防止を施さない驚きの理由
先日、JOIFA(日本オフィス家具協会)主催で、オフィス管理士の講習会がありました。
そこで、地震発生時の家具の転倒・落下による事故について、東京消防庁の方からのお話を聞く機会がありました。
そのお話を聞いて、収納家具などの固定の大切さを痛感しました(何度かこのコラムで書かせていただきました)。特に印象深かったのは、家具の転倒防止を施していない企業が、その理由に「そんなにしょっちゅう地震が起きるわけが無い」という勝手な思い込みを、非常に多く挙げていたことです。
地震で起こる長周期振動よって、建物の高層階に甚大な被害がありました。実験ビデオでこの様子を見て、非常に危険なことだと改めて確認することができました。
長周期振動の特徴は、地震が終わった後も建物が数分間揺れることです。その際に、家具の転倒・落下に加え「移動」が起きます。皆さんもテレビなどでご覧になったことがあるかもしれません。
したがって、キャスター付の家具は、移動時を除き、常にストッパーをロックしておくことが大事です。また、壁面収納は床や壁への固定は必須といっていいでしょう。
いつくるかわからない地震だからこそ、いざという時の対策は万全にするべきです。従業員の命を災害から守ることも企業の義務と考えていただきたいものです。